heritage

光西寺の十一面観音庚申塔

山口/有形文化遺産

頭上に十一の顔を持ち全ての方向を見守っている数少ない十一面観音像

この庚申塔は、舟形光背の十一面観音の立像浮き彫りです。光西寺の庚申塔は数少ない十一面観音像で、下部の両端に鶏を配しており、台座石には「見ざる」・「言わざる」・「聞かざる」の三猿を彫ってあることから、庚申像として建立されとものであることが解ります。

苦しんでいる人をすぐに見つけるために頭の上に11の顔があり、全方向を見守っている十一面観音。江戸時代~明治くらいに流行った庚申。中国・道教由来の庚申信仰に基づいて、60日に一度の庚申(こうしん=かのえさる)の日の夜を寝ずに明かす行事をしていました。この十一面観音庚申塔は、その記念に建てられたと思われます。