heritage

六地蔵石幢

山口/有形文化遺産

日々の生活と無病息災を願う地域の人たちの拠りどころだった六地蔵石幢

六面に地蔵が彫られた石幢。六道において衆生の苦しみを救うという六種の地蔵菩薩。地獄道を救う檀陀、餓鬼道を救う宝珠、畜生道を救う宝印、修羅道を救う持地、人道を救う除蓋障、天道を救う日光の各地蔵の総称。また、延命・宝処・宝手・持地・宝印手・堅固意の六地蔵とする説もあります。

石幢は寺の堂内にかかげられた幢と呼ばれる6角または8角形に組み合わされた幡を原型としたもの。この石幢には宝暦3(1753)葵酉10月吉日建立の時期ならびに施主宮下仁左衛門の名前が刻んであります。

六地蔵石幢が建てられている近所の長老に聞くと、「昔は、この辺りではセキカミサマと言い、咳が出ると拝みに行った」という話も。